十勝の事業創発につながる企業の取り組みを、LANDスタッフが取材し掲載する「LANDSCAPE」!
今回は、帯広市で写真撮影や映像制作などを行う、写真映像工房くろかりんとうの佐藤さんにお話を伺いました。
写真映像工房くろかりんとう 佐藤 有将さん
プロフィール
佐藤 有将さん(さとう ゆうすけ) 写真映像工房くろかりんとう 代表
1988年生まれ。TV放送局で番組制作ディレクターとして従事。その後、帯広の番組制作会社に転職し、制作・技術でTV放送局やBS釣りビジョンでレギュラー番組を担当。2021年6月からは写真映像工房くろかりんとうの屋号で開業。また運営する釣り専門のYouTubeチャンネルの登録者数は1.2万人越え。人気動画は415万回再生を記録し、総再生数は1,000万回以上。2023年からは道新文化センター写真講座の講師に就任。
これまでの経験を活かして様々な写真撮影・映像制作に対応
――現在の取組について教えてください。
(佐藤さん)主に写真撮影と映像制作です。写真撮影では、企業からの依頼でポスターや雑誌、新聞などの広告写真、ホームページ等に掲載するための商品写真をはじめ、家族写真やマタニティフォト、お子さんの七五三など、ライフステージに合わせた撮影まで、幅広くご依頼をお受けしています。桜の時期やハロウィン・クリスマスシーズンなどの撮影会も企画していて、キャンセル待ちが出るなど、多くの方に楽しんでいただいています。
映像制作は市町村や企業の紹介・観光・広告・プロモーション動画からYouTube、WEB番組制作など様々なシーンに対応しており、ドローンや水中カメラなどを駆使しながら、ご依頼の目的や希望、雰囲気に合わせて共に考えながら撮影を行っています。
他にも、ライブ配信業務のオペレーションをしたり、メディア関係ではナレーションのお仕事をいただくこともあれば、就活生や企業向けに写真や映像のセミナーを行うこともあります。その他では、十勝を主な舞台とした釣りのYouTubeチャンネルも運営しています。2023年1月からは道新文化センターの写真講座の講師に就任して、写真の魅力を伝える活動をしています。
――様々なジャンルに対応されていますが、どのようにして技術を身につけられたのでしょうか。
(佐藤さん)意外に思われるかもしれませんが、高校卒業後の進学先は音楽系の専門学校だったんです。そこでPAやレコーディングの技術を学びました。TV放送局に就職すると番組制作のディレクターを命じられました。自分はてっきりAD(アシスタントディレクター)をやるのだと思っていたのでその時は驚きました。1年目からディレクターとして番組制作に携わることとなり、道北地域の情報収集や番組の企画検討、取材、ロケ、編集までを一貫して考えるのはとても大変でしたが、元々学んだ機材関係の技術に加え、視野が広くなり伝える技術を学ぶことができました。
その後、今から6年ほど前にテレビ番組の制作会社への転職という形で十勝にやってきました。ディレクター経験もありましたが、ここでより幅広く現場の技術的なことも学びました。放送局ではなく制作会社だったので、民放からバラエティまでテイストの違う番組の制作も経験することができました。
映像制作事例(書家 八重柏冬雷氏 PV映像 15秒版)
被写体に寄り添うことで見えてくる
――取組の中で大事にしていることは何でしょうか。
(佐藤さん)撮影の時は「溶け込むこと」と「距離感」を大切にしています。人物撮影であればその人のテンポに合わせ、その人が自然体でいられるように呼吸を合わせることを心掛けています。その人にとって記念になる大切な一瞬ですから、慣れない人だとなおさら緊張されると思います。緊張が少しでもほぐれるようにコミュニケーションを取り、寄り添うことで最高の一瞬を切り取れると考えています。自然モノの撮影ではとにかく待つことが重要です。動物や魚の写真・映像を撮るときは1日中待ってやっとワンシーンだけ撮れるということもありますが、こだわりのためには時間を惜しみません。
また、写真や映像一つ一つにどのような意味を付けるか、どう伝えていくか考えながら撮るようにしています。TV放送局勤務時には、道北地域47市町村の1分PR映像を制作する企画があり、稚内や利尻まで全てのまちを回り撮影を行っていましたが、その地域はどういった特色があるのか、何をPRポイントにしているのか等様々なことを調べ、特に伝えたい内容を決めてから収録し、編集して発信することで取材相手や被写体が魅力的になるように、どう付加価値を付けられるかを考えるようになりました。ただのカメラマンではなく、一緒に考えることや多方面からの視点を大事にすることで、見てもらいたいターゲット層に見たいと思ってもらえるような写真や映像を撮っていきたいと考えています。現代は皆さんがお持ちのスマートフォンのカメラが十分高い性能を持っていますので、ただ画質が良いだけでなく、込められた思いが伝わるようにこだわっていきたいと思います。
これら一連の作業は、「情報の発掘・整理・発信」という言葉に集約されると自分では捉えているのですが、TV放送局や番組制作会社での勤務経験から身についてきた自身の強みであると考えています。
――ありがとうございます。写真や映像が身近になっていますが、スマートフォンでも魅力的な写真や映像を撮れるような技術的なアドバイスがあれば教えてください!
(佐藤さん)モデルのようなすらりとしたスタイルに長い脚。憧れますよね? 今回は、スマホで簡単、足長効果を出す写真の撮り方を伝授します。このテクニックは非常に簡単。3ステップです。
今回は、人物の全身を撮影するので縦写真で撮ります。
①まず、スマホを上下逆さまに持ってください。(カメラが下に来るように)
②そして、なるべくスマホを床に近づけてください。
③最後に、被写体の全身が入るように画角を調整して、、、パシャリ!
ぜひ、普通に撮った写真と見比べてみてください。足が長く写っている。。。と思います。
※被写体の人は、片足をカメラに向けて一歩前に出すとさらに脚長効果が生まれます。
――最後に十勝の皆さんへメッセージをお願いします。
(佐藤さん)カメラマンの仕事として、取材相手や被写体の魅力を切り取って発信するツールとして写真や映像を撮っていますが、取材相手や被写体が、より魅力的に多くの人に伝わったり、企業であればそのことで売上が上がるなどの効果を生み出し、地域が活性化するような仕事に今後も取り組み続けていきたいと思います。
例えば農家さんの商品紹介のサポートをさせていただくことで、過酷な労働現場だと思われがちな農家さんの魅力発信やリクルート等のお手伝いをすることにも繋がり、十勝農業全体の活性化にもつながるものと考えています。本来とても魅力的な物事でも、身近にいる本人もその魅力に気付けていないこともたくさんありますので、魅力の再発見のお手伝いからさせていただきたいと考えています。
様々なシーンに対応することができますので、お困りごとがあればいつでもご相談ください。皆さんが思いつかなった視点やアイデアなど、一緒に考えていきたいと思います。ご連絡をお待ちしています。
写真撮影や映像制作をただ行うのではなく、被写体の持つ魅力を再確認し、観る人に伝わるように取り組んでいる佐藤さんのひたむきな姿勢に心打たれました。
これからも佐藤さんの活動を応援していきます!
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トラウトルアーフィッシングにかける!北海道
協力
帯広市経済部経済企画課、フードバレーとかち推進協議会
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