十勝の事業創発につながる企業の取り組みを、LANDスタッフが取材し掲載する「LANDSCAPE」!
UIJターン求人メディアを始めとして、メディア事業、コンテンツ制作事業をおこなう㈱スマヒロ 代表取締役の北川さんにお話を伺いました! 北川さん自身、東京やタイ・バンコクなどで記者職・編集職を多数経験し、地元十勝にUターンした人物ですが、どんな思いで事業を立ち上げたのでしょうか?
株式会社スマヒロ 北川 宏さん
プロフィール
北川 宏さん(きたがわ ひろし) (株)スマヒロ 代表取締役1977年帯広市生まれ。帯広北高校、函館大学を卒業後、地方紙記者、雑誌編集者などを経て、タイ・バンコクで週刊誌編集長を経験。2020年に帰国、帯広市内の民間企業で広報を担当。とかち・イノベーション・プログラム、LANDで開催の「O-KISOU」への参加などを経て、2022年7月に株式会社スマヒロを創業。
「地方紙や経済誌、フリーペーパーなど、常に『人』にクローズアップする仕事をしてきました。紙からWEB、スマートフォンへと、情報を届けるツールが変わっていく中で、今は見てもらいたい人に直接情報を届けられるようになりました。これまでの経験をもとに、これからさらに色んな人と出会い、十勝に人が集まるような事業をおこないたいと思い、起業しました。メディアを中心に、コミュニティが広がっていく未来を描いています」
スマヒロは、十勝に人を呼び込むUIJターン求人メディアを立ち上げることに注力するそうですが、その先に構想しているローカルメディアも含め、特徴はWEBサイトではなく「メディア」である点です。
「一般的な求人サイトは、希望する条件などをもとに検索して、仕事内容、募集職種、会社情報が企業ごとに掲載されているページにたどり着くかたちだと思います。当社の求人メディアは、社名や業種・職種から探すだけじゃなく、求人企業の魅力に惹かれて求人情報にたどり着くよう、記事コンテンツが多くあり、読み物として楽しめるメディアです。十勝の企業のことや、働く人、十勝での生活に関連することを、記事として取り上げます。求人掲載企業は、今まで自社サイトで求人情報を掲載していると思いますが、当社のメディアの中にページを設けていただくことで、より多くの方に見てもらい、理解してもらえるようにしたいと考えています」
「メディアはコミュニケーションツールだと思っています。掲載されているコンテンツから、『あれ見た?』というコミュニケーションが生まれる。以前は紙メディアやテレビが担っていたメディアコミュニケーションを、WEBベース、アプリベースでおこなっていきたいです」
「『圧倒的に面白いメディアが地方を救う』というのが当社のメッセージです。例えば北海道ローカルだと『水曜どうでしょう』や日本ハムファイターズなど、圧倒的に面白い、1位になるくらいのコンテンツがあれば、人は注目します。先日水曜どうでしょうの藤村Dに取材する機会がありましたが、これまで自分が考えてきたことを藤村Dは既に先駆けて体現していることを実感し、『自分も間違っていない』と自信につながりました。とにかく、楽しくやりたい。仕事をする人も、楽しければ自らアイデアが出たり、自ら行動につながると思います」
「ローカルの良さは、会いたい人にすぐに会えること。そして、すぐに体験でき、すぐに共有できることです。都市部だと大きすぎて見えないものも、ローカルでは注目されやすく、共感を呼びやすく、コミュニケーションをとりやすい。ローカルにフォーカスすることで、メディアとしての面白さが出るし、コミュニケーションツールになると考えています」
メディアを立ち上げ、コミュニティを活性化させていくその先に、北川さんはどんな未来を思い描いているんでしょうか?
「まずはUIJターン求人メディアを立ち上げ、さらにローカルメディアを整備して、利用者を増やしたいです。そのためにイベントの企画運営もおこないます。利用者が増えて、メディアが有機的なフィールドになってくると、イベントなどが自然に発生する。人や場所もマッチングしやすくなるとイベントも組み立てやすくなり、自然と地域が盛り上がっていくと考えています」
「古き良き時代のローカルコミュニティは、テレビや新聞などの限られたメディアをネタに、住民同士が交流していました。そのコミュニケーションを、これからの時代に合わせたメディアで担っていくためにコンテンツが必要ですが、一方通行のコンテンツではなく、人が集うことによる偶然の産物や、双方向性が大切だと考えています。運営するメディアは、そのためのフィールドです」
「これまでの経験で、自分が大事にしているのは、物事を決めつけないことと、広い視野で俯瞰で見ること。決めつけたり、確認しないと進まない世の中が変わると、世界に通用するものが生まれるのではと思います。自分が子どものころに十勝で楽しく過ごしていたのと同じように、自分の子ども世代が、十勝を誇りに思って、他地域の人にも自慢できるような場所であってほしいです」
SNS、Web3、情報伝達のツールや概念、仕組み、場が豊富になってきた今こそ、ローカルメディアでできることがあり、存在意義があると北川さんの話を聞きながら感じました。これからメディアが立ち上がり、ローカルが盛り上がることが待ち遠しくてなりません!北川さん、これからも応援しています!!
帯広市経済部経済企画課、フードバレーとかち推進協議会
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