北海道帯広市の事業創発拠点「LAND」

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令和7年度とかちビジネスチャレンジ補助金(町村版)の採択者が決定しました!

公益財団法人とかち財団は、十勝管内町村における事業者への支援を目的とした補助金事業、「令和7年度とかちビジネスチャレンジ補助金」(町村版)の採択事業者を決定いたしました。

《令和7年11月28日実施の採択者発表会の様子》
(左上より)株式会社ELEZO社 金子 えりさん、三澤 圭季さん、
有限会社コスモス 安藤 智孝さん、とかち財団理事長 金山 紀久、ガンケビール合同会社 丸橋 浩子さん


とかちビジネスチャレンジ補助金(町村版)は、十勝管内町村において起業・創業する方や、既存事業の競争力・生産性向上に取り組む挑戦的な企業をより多く輩出することを目的としています。「新たな価値」を創出しようとする起業家や、先導的な「ものづくり・サービス」に取り組む中小企業などに資金の支援を行います。対象者は十勝管内(帯広市を除く)に主たる事業所がある事業者となり、補助上限額は50万円(補助率:10/10)で、事業を拡大成長させる上で必要と認められる経費を対象としています。

本年度も外部選考委員による最終審査を実施し、一次審査を通過した事業者が、事業内容や事業に対する自らの想いや考え方を発信する面談選考に挑み、事業の成長性や熱意・意欲、地域への波及効果などの評価が高かった3者を採択いたしました。



令和7年度とかちビジネスチャレンジ補助金(町村版)採択事業者



①有限会社コスモス(清水町)


(左)有限会社コスモス 安藤 智孝さん、(右)とかち財団理事長 金山 紀久


事業概要

弊社は清水町の畜産農家です。黒毛和牛の繁殖と素牛(もとうし)生産が主な事業で、年間約800頭の黒毛和牛子牛を十勝ホクレン家畜市場にて販売し、それらの牛たちが全国各地のブランド牛になっています。また、畜産農家としては珍しく「販売事業」も行っております。自社や仲間の牧場で生産された牛肉を活用して「コンビーフ」や「ビーフカレー」等の加工品をつくり、全国の小売店で販売しているほか、十勝や首都圏等の飲食店に対し牛肉の販売も行っています。



とかちビジネスチャレンジ補助金を活用して実施する事業

自社や仲間の牧場の牛肉を活用し、食品添加物(アミノ酸等)や保存料不使用のコンビーフ「塩と肉」を新たに開発しました。原料は北海道産の12カ月未満の若牛と、食塩のみ使用。柔らかくて香りの良い、良質なコンビーフです。エリアターゲットである本州の地方都市においてファンを獲得するため、名古屋、福岡、広島等において、少し良いものを販売する小売店等での試食販売を行います。そのための旅費として、今回の補助金を活用させていただきます。



②ガンケビール合同会社(新得町)


(左)ガンケビール合同会社 丸橋 浩子さん、(右)とかち財団理事長 金山 紀久


事業概要

十勝の大自然の魅力をクラフトビールで表現し、この地を訪れる多くの人に伝えたい――。その想いから、新得町に醸造所を立ち上げ、クラフトビールの製造・販売を行います。地元産の原料にこだわり、ハンドクラフトの製法で丁寧に仕上げたビールを、十勝ダムのダムトンネルを活用した熟成庫でじっくりと熟成。副原料には旬の素材を積極的に取り入れ、地域の四季や風土を感じられる味わいを目指します。何度飲んでも飽きず、また飲みたくなる――そんなクラフトビールを十勝から届けていきます。



とかちビジネスチャレンジ補助金を活用して実施する事業

醸造所の立ち上げに先立ち、OEMにてオリジナルビールを製造・販売します。オリジナルビールにはJA新得町および地元農家の協力を得て、アロマレッドという人参の葉を副原料に使用。製造したビールは十勝ダムのダムトンネル内で保管し、トンネル内での熟成がクラフトビールに与える影響についても検証を行います。販売は主に新得町内に限定し、地域におけるクラフトビール需要の調査や販売経路の開拓、ガンケビールの知名度向上を図っていきます。これらの取り組みを通じ、醸造所開業後の事業展開をより確実なものにしていきます。



③株式会社ELEZO社(豊頃町)


(左)株式会社ELEZO社 三澤 圭季さん、(右)とかち財団理事長 金山 紀久


事業概要

株式会社ELEZO社は、創業者をはじめ料理人の立場で「命をいただく」という食の原点に真摯に向き合い、畜産や狩猟から熟成加工、シャルキュトリ加工、料理に至るまでを一貫して担う“食のクラフトマンシップ”企業として2005年に創業しました。北海道十勝豊頃町に自社の食肉加工ラボラトリー施設と放牧農場、オーベルジュまでを構え、自然環境に配慮した質の高いハンティングと畜産、独自の食肉処理技術を磨きながら、持続可能な美食のかたちを追求してきました。「手間と時間をかける本質的なものづくり」を信条に、命の背景を表現するため、職人の技と哲学を通して美食へと昇華させています。生産者・料理人・地域が循環的につながる新たな食文化を創造し、持続可能な美食の未来を拓いています。



とかちビジネスチャレンジ補助金を活用して実施する事業

創業から20年、食肉事業を通して日本の食文化に「あるべき姿」を提唱してきた当社が、次に目指すスキームは、食を通して『地域課題』に挑戦することです。その信念のもと、本業である肉食材をより深く昇華させる副産物生産として、地域にある無稼働施設内を活用し、寒冷地でのバニラ栽培に挑戦しています。バニラは、当レストランや食肉加工製品でも使用される高付加価値食材の一つです。本補助金を活用し、空きスペースを利用している現施設に『木質ペレットストーブ』を導入します。地元製材所の副産物を燃料に用い、再生可能エネルギーによる安定した栽培環境を整備することで、冬の十勝でも一定の温湿度を保ち、通年栽培を可能にします。空き施設の再利用と地域資源の循環、雇用創出を通じて、持続可能な地域モデルを十勝から発信していきます。




とかち財団では十勝全体の産業振興による地域経済への波及効果を目指し、本補助事業に留まらず起業創業支援・人材育成に力を入れて参ります。

お問い合わせは、とかち財団 事業創発支援部 事業創発グループ/LAND(TEL0155-67-7895)まで。

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